この花が咲いて枯れるまできっと
二人には乗る物も見当たらない
積載(せきさい)の限度を誤らない様に
望む儘(まま)離す距離
拒(こば)むのを許せよ
遂(つい)に壊して着地点 認識困難
「墜(お)ちていく。」
こうやって今此処(ここ)で
開花する傷付け合いの会話が
善(よ)くない種を増やしてまた育っていく
嗚呼(ああ)もう如何(どう)にでもなりそうな事態
答に気付いても未(ま)だお互い
愛しいと感じている非常線
「救助して。」
冬が嫌いと云う冷えた手は
とうに選ばれて届く距離
掴(つか)むのを赦せよ
一層(いっそう)壊して水面(みなも)が 遥か頭上へ
「溺れる。」
こうやって今振り向きもせず
慈(いつく)しみ合うこと自体
危ないとは判(わか)っていても黙つている
嗚呼もう如何にかなるかも知れない
答に気付いても未だお互い微笑み合う真昼
紅いネイル!
だって真実等(など)に興味は無い…
下品な芝居で定刻(ていこく)
果敢(かかん)ない想いを真っ白に隠して置いて
嗚呼もう如何にかなる途中の自分が疎(うと)ましい
然様(さよう)なら
お互い似た答の筈(はず)
[出遭ってしまったんだ。」